ロスの夜、、

夕暮れのロスに、駐車場の角からやけに目立ったネオンの“NUDE”文字に
吸い込まれるように暗い部屋に入った. 
アルコールは別に弱いわけじゃないけど、呑まなくっても全然平気だけど、、
折角アメリカに来てアメリカの何も知らないで帰るのもなんだと想い、、、

大きな音量の中、、ピンスポットの中で、白く綺麗な肌が蠢く.
時に激しく、時に怪しく、、、張り詰めていた気持ちが幾分和らいだのか、
ステージに目が釘付けになりながら、眠気が指して来た. 
そしてふと気付くと、
ボブディラン“JUST LIKE A WOMAN“のギターが流れた.
大好きな曲にはすぐに反応してしまう。
そしてステージは先ほどと違った女性が、
‘50年台のティーンズの青春映画から飛び出して来たような、
可愛いスカート姿に手にはクルクルと渦巻きになった大きなキャンディーを持ち、
時折、それをなめながら踊ってた. 
そして舞台縁に来ては、お客さんの目を誘うように甘えた顔をして、
ちょっとスカートに手を配る。 
と、目はその手に付いて行くわけだが、その奥は、あるべきものがない.
そのバックで、“JUST LIKE A LITTLE GIRL"と流れる.