インターミッションをおいて、

しばらくのインターミッションをおいて、
いよいよ JOHN MAYALL BLUES BAND の登場だ.
ステージ上には先ほどまでのセットが降ろされ、
フェンダーのトィーンリバーブが2台、
そしてなにやらその一台の上に、
真空管が何本か刺さった形も露なエフェクタ―らしき物が見えた.
そしてフェンダーのベースマン、
そしてジョン用のキーボドと、アンプが置かれただけの割とシンプルなステージ情景だ.
そしてMCの紹介を受けて、
ラリーテイラー、ハービーマンデル、に続きジョンメイオールが登場した.
みな、タイダイのT−シャツを基調にしたヒッピー風のファッションだ.
特にジョンメイオールはフリンジ仕立てのベストを着て
その長いフリンジの陰から、
腰に泣きつけられたガンベルト風のハモニカホルダーが見える.
会場は以前にもましてわきあがった.
僕、自身 今回はドラムレスのバンドで、
どんな音を聴かせてくれるのか非常に興味がわいた.
日本お各バンドがそれぞれかなりがんばったステージをみせてくれたので、
大丈夫なのだろうかと言う不安がなくもなかったが、
その心配は見事、最初の音で書き消された. 
ジョンの“ワン、トゥー、スリー、”のカウントがシーンとした会場に流れるや、
三人の息のあったリズムにその不安は打ち消された. 
なんと言っても素晴らしかったのは、
ハービーマンデルのギターテクニックの素晴らしさだった.
コードを押さえてるのに“クウィーン”としたりード音が時たま響き、
そしてアルページオ風のギターリックが二つのアンプを行き交うように響き渡る.
始めて聴いた空間係のエフェクトだ. 
後の、コーラスや、フェイザーにあたるものだと思う. 
アメリカのブギーバンド、キャーンドヒートの元メンバー二人は、
その演奏力の素晴らしさを最初の曲が始まるとすぐに
納得させるだけの音を聴かせてくれた.
それまでレコードで聴いていた
エリッククラプトン、ピーターグリーン、そしてミックテイラーなどの
ギターリストを前面に押し出す形の
ジョンメイオールのブル―スバンドとは
まるで雰囲気を異にするものだったが、
ジョンのブルースに対する思いの深さと、
二人の織り成すリズムの奥深さを感ぜずにはいられない演奏だった.
ステージはあっという間に終わったようにおもう。
いや、演奏の時間ではない. 
フェスティバルの形式を取っていたので、
確かに演奏時間はそう長い物ではなかったが、
それ以上に時間を短く感じさせるマジックに懸かったようだった.