THE STUFF 

なるほど、さっきのドラムのセッティングをしてた人も同じT−シャツ着てたわけだ.
ドラム2台、ベース、キーボード、そしてギターが2本. 
ベースの黒人が軽いジョークを飛ばし、会場に一寸した笑いがおこった所で、
カウントを出して演奏が始まった.
”なんだ――このグルーブは!!!“ 
フルアコを抱えたギターリストは、誰かのジャケットの裏で見た事が会ったし、記憶にあった、
そしてもう一人のギターは、テレキャスを抱えて、パイプを加えてギターを弾く.
“コーネルデュプリー??“でも写真なんか見た事がなかったので、確信は持てなかった。
でもそのギターから飛び出すフレーズは、もうコーネルしかないように想えた。
そしてプレシジョンを女性にするかの用にやさしく、時に力強く掻き鳴らすベース.
ギターの合間を縫うように音をちらしながら、時にゴスペル調の音列で刺激するキーボード.
しっかりしたリズムキープは勿論、お互いのリズムを測るようにグルーブを支えるドラム。
一曲目の2−3小節で、ただ物ではないステージである事が容易に分かった. 
“わあ――、アメリカはスゲー――!!!”
“MY GIRL”などR&Bの名曲をインストにアレンジして、
実に素直に聴かせてくれるのだけど、
なんと言ってもリズムの粒が違う. 
そしてインプロビゼーション、、圧倒されて言葉がでない.
音の圧力にではない.  
いや、おと自体は普通のロックコンサートからしたら小さいくらいなのだが、
全体が気を配られたリズムの波となってせまり返す時出来る絶妙さに圧倒されるのだ.
何曲演奏したのだろう. 
繰り出されるリズムに合わせて手拍子をし過ぎて、手は真っ赤になったみたいだ.
演奏を終えステージを降りるメンバーに、会場は退場を許さない.
完全に姿を隠さないまま、アンコールに答えざる得ない状況だ. 
そしてベーシストが、メンバー紹介をしてそれぞれのソロを回し始めた。
そしてラストの曲”LOVE THE ONE YOU WITH”が
場内の興奮をなおいっそう高めてそのステージが終わった。