バスが止まり、、、

うとうとと眠ってしまってた僕を、バスが止まった事で、起された.
辺りは薄明るくなっていた。 時計を見ると、朝の5時30分を廻っていた.
途中の小さな街での休憩だ。 
バスにもトイレは付いてたと想うが、あの揺れる小さな個室ではどうも具合が悪い。
目が覚めたついでに用を済まそうと、バスを降りた.
通路を隔てたメキシカンのカップルは、
なにがあっても離れないとの意思を見せ付けるかのように
強く抱きあってまだ深い眠りのなかだ.
バスの天井に付くのではないかと想うような大男が、
背中を丸めながら足を交互に出して通路を進む.
その男がバスを降りる際は、バスがホップするように跳ねた.
道路脇に作られたバスステーションのトイレは、急に人口密度が上がった.
順番を待ち、用を済ませ、バスに乗り席に座ると、
薄明かりの中に近くの店の看板がボーっと見えた.
”RENT TRACTOR”、、、、ウソだろ???
いや"ウソ”ではない.
ラクターのレンタル屋さんだ.
このヒロ―ーい、大地のアメリカに、、、、そのヒローイ農場を抱える農家に、
なんで???レンタル??? 
そういえば、ナッシュビルに行く時に飛行機のなかから見た農場は、
四角い農地を、中央から丸く耕してあった.
そして中央から半径を弾くようにスプリンクラーの大きいようなものが伸びていたのに、、、
そんなアメリカに、、農機具のレンタル屋さんは、如何も負に落ちない.
日本では、年に一度の田植えの為に、
一度しか使わない田植えの機械を全ての農家が持ってる現状を考えると、
頭のなか中、??????が飛び交った.