その続き、、、

2階建てのその家は、外見いかにも何家族かの同居出来る空間だった.
一階に二軒、おして二階に二軒分のドアがある。
住所を示す番号を見ると、間違いなさそうなので、
一階のドアに向かって、左側のドアを叩こうとすると、
そこには票札があり、名前は違っていた. 
右側も違う、二階に上がり、名前を確かめると、右側は違う名前、
そして左側は、名前がなかった。
“ここだ!!”と想って、勇んでドアを叩いた.
“トントン、“、 “トントン“。
幾ら待っても返事がない。
隣りを、、、“トントン、“
一階の左側を、、“トントン“、
そして、右側を、、“トントン、“ ”トントン”。
すると、ドアが、スーット開いた.
中からは、一目で、インド人とわかる初老の女性が、
独特の目つきに、白い民族衣装で、私を見た.
日本から、二階に住むロバートと言う人を尋ねて来たのだけれども、
留守のようだが、、と聞くと、
聴き取りづらい英語で、奥の夫らしき人物に、
“貴方、ロバートって人いるかしら?“ と聴いた.
夫らしき人物は、“さあ、どうだか?? 
ここに何と言う人が住んでるか、知らないからなあ、、”と答えたが、
日本人と言う言葉に反応したのか、
カウチから重そうに体を起すと、ドアに歩み寄って来て、
“日本から、何しに来たんですか?“ と尋ねた.
あまり詳しく答えるのも、と想い、“ペンフレンドなのです“とだけ答えた.
こちらの様子を足先から頭の先まで見た、その夫は、
“まあ、入りなさい“と、この変な訪問者を招き入れた. 
案内されたカウチに越しを降ろすと、
その初老の夫婦は、私の事、日本の事、色々と聴き始めた.
宮崎の“やどかり”でいつも炊いてたような、
ャスミンと想えるお香の香りのする部屋の壁には、
インドの宗教を示すマントラに似た絵が張りつけてあった.
そして、”お土産はないのか?”と聴かれた. 
“エッツ?“と想いながらも、こういう事もありなんと、
バッグに入れておいた、我家の家業のロゴの入った扇子を差し出すと、
二人の前にパット広げて、仰いでみせた。
“そうすると、もっとないか?”と、こちらの顔を見上げてきた.
これは大変と退散する事にして、進められたお茶を一口、口にしてその家を後にした。
再度二階に上がり、バッグからメモ紙を取り出して、
宛名をかき、日本から会いに来た事、今夜電話をする事を書き、
ドアのノブの上に張りつけておく事にした。